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ミテネは、インターネット黎明期から福井のネット環境を支え続けてきました。 1995年当時、まだ通信方法がダイアルアップ全盛の頃に福井のユーザーが市内通話料金で接続できるようにサービスを提供はじめました。 その頃は、テキストベースのインターネットができ、メールが送ることができれば喜べるという時代でした。 当初はミテネにおけるバックボーンも256kbpsと相当小さなネットワークでしたが、福井の皆さんが世界へとつながる後押しをしてきました。
現在はインターネットがマルチメディアの中枢を担い、動画コンテンツに代表されるような、今まで物理的なメディアだったものが次々とデジタルデータで配信されています。 みなさんのご家庭のみならず、お持ちになっている携帯などでも様々な情報を取得できるようになりました。 ミテネに於いてもバックボーンも開設当初から比べると数十万倍!になっており、2019年にはトータルで100Gbpsを超えるネットワークとなり、福井の通信を支えています
インターネットが娯楽・仕事だけではなく、現在よりももっと生活に入り込んでくる事が予想されますが、インフラとしてもっと高速、低遅延を求められる状況にも当たり前に対応できるようなネットワークを維持できるように頑張っています。
今回は、ミテネのネットワーク設計の最近の動向をご説明させていただきます。
ミテネは2000年初頭から地域のプロバイダとしては先駆けて日本のネットワークの中心地、東京大手町にバックボーンを伸ばしました。 これにより高品質なネットワークを提供し付けていましたが、2018年には大阪へも通信の拠点を構えました。 これは東京などの災害時のBCP対策の一環という観点もありますが、今後のネットワークを設計する上でとても重要なポイントとなります。
近年は、ゲーム機にもインターネット接続機能が付いており、オンラインで対戦をするといったゲームもたくさん出てきています。 同じフィールドに数十人、数百人がつなぐようなゲームは中央に接続サーバが準備されているパターンがほとんどですが、格闘ゲームに代表されるような数人が対戦するゲームなどは非常にシビアな操作をオンライン上でやりとりする特性上、対戦相手と直接通信を行うタイプがほとんどです。
以前は、近所のゲームセンターで集まっていたものが今やインターネットで家にいながら可能になり、しかもeスポーツという冠を得た事で脚光を浴びる事になりますが、そういったゲームをやる方々の中では「フレーム」という概念があるのはご存知でしょうか。 1フレーム毎に画面の更新とコントローラの受付をしています。 最近は1秒間に60フレームというゲームが大半になります。
「3フレームが常態的に遅れたらゲーム性が変わる」といった話題もありました。 これはどんなに面白いゲームを作ったとしても、東京の方同士でゲームをすると面白いのに、福井と鹿児島でゲームをすると常態的に遅れていわゆるクソゲー扱いされる可能性があるということになります。 3フレームは時間にしたら50msec(1/20秒)となりますが、できるだけこの数値を下回るようなネットワークを作っていきたいと考えています。
今回、大阪にネットワークを延伸した目的の一つに西日本の他プロバイダとの接続性をより近くで行う事で、いままで東京折返しで通信していた無駄を省き、大阪経由で通信ができるような設計を行いました。 これにより国内のネットワーク対戦に耐えうる環境が整いました。 今後も他プロバイダと連携して物理的な距離は遠くにあっても近くで接続できるよう整備をすすめていきます。
もちろん、この整備はゲームのためだけに必要なものではありません。 この整備をすることで遠くない未来に実現されるであろうコネクテッドカー(自動運転)や遠隔医療といった非常に早い判断が必要となる通信サービスでは必須になると考えます。 その際に現在整備している事が新たなインフラを担っていく事を想定し、設計・増強を続けて行きたいと思います。